医院・クリニックの社会保険・労働保険はどうするの?

 医院・クリニックの社会保険は、通常の会社とは扱いが異なっています。 
 医師国民健康保険組合と協会けんぽ、国民年金と厚生年金の中で複数の組み合わせがあります。
 個人経営か医療法人、従業員の人数によってこの組み合わせは変わってきますので、保険料、保険給付の内容、将来の医院のビジョンを含め比較検討したうえでご判断ください。


 個人開業で従業員5人未満の場合

   パターン  医療保険  年金  労災保険  雇用保険
 院長  @AB  医師国民健康保険組合  国民年金  △(特別加入)  ×
 従業員  @  協会けんぽ  厚生年金  〇  〇
 A  医師国民健康保険組合  国民年金  〇  〇
 B  医師国民健康保険組合  厚生年金  〇  〇

 パターン@〜Bから選択

 


 個人開業・従業員5人以上

   パターン  医療保険  年金  労災保険  雇用保険
 院長  @A  医師国民健康保険組合  国民年金  △(特別加入)  ×
 従業員  @  協会けんぽ  厚生年金  〇  〇
 A  医師国民健康保険組合  厚生年金  〇

 〇

パターン@〜Aから選択 

 


 個人開業⇒医療法人の場合

   パターン  医療保険  年金  労災保険  雇用保険
 院長  @  協会けんぽ  厚生年金  △(特別加入)  ×
 A  医師国民健康保険組合  厚生年金  △(特別加入)  ×
 従業員  @  協会けんぽ  厚生年金  〇  〇
 A  医師国民健康保険組合  厚生年金  〇  〇

パターン@〜Aから選択 

 


 医療法人の場合 

   パターン  医療保険  年金  労災保険  雇用保険
 院長  @  協会けんぽ  厚生年金  △(特別加入)  ×
 従業員  @  協会けんぽ  厚生年金  〇  〇

 ※医療法人は従業員1人以上必要です。


医療法人が社会保険(健康保険・厚生年金保険)に加入するのはもちろんですが、個人医院でも常時5人以上の従業員を雇っている場合は、必ず社会保険にに加入する義務があります。上記に該当しない医院に勤務する従業員は、国民健康保険、国民年金に自分で加入することになります。(常時5人未満の個人医院でも、従業員の同意があれば任意適用事業所として社会保険に加入することもできます。)

医師国保に加入している医院も上記要件に該当すれば社会保険の加入義務がありますが、所定の手続きをすることで、健康保険については、医師国保に引き続き加入することもできます。この場合でも厚生年金保険については、加入する義務があります。

 


健康保険の保険料

協会けんぽの場合、保険料率は標準報酬月額の9.52%(兵庫県の場合)となっています。
この保険料は事業所と従業員で折半することになります。

医師国民健康保険組合の場合、以下の表のようになります。
(詳細は医師国民健康保険組合にご確認ください)

   医療分保険料 後期高齢者
支援金保険料分
 介護分保険料  共済事業保険料
 組合員  16,500円  3,000円  2,800円  1,000円
 組合員家族  6,000円  3,000円  2,800円  1,000円
 准組合員  8,500円  3,000円  2,800円  1,000円
 准組合員家族  6,000円  3,000円  2,800円  1,000円

 

厚生年金保険の保険料

保険料は標準報酬月額の18.3%となっています。

この保険料は事業所と従業員で折半することになります。

保険料の算出例:標準報酬月額:280,000円 (40歳未満)

 標準報酬月額

(280,000)

 健康保険料率

(10.1%)

厚生年金保険料

(18.3%) 

 保険料総額  28,280  51,240
 被保険者負担  14,140  25,620
 事業主負担総額

 39,760

※上記事業主負担総額に児童手当拠出金(2.9/1000)として812円が加算されます。 

※標準報酬月額についてはこちらでご確認ください

 

 国民年金保険料

 国民年金の保険料定額で、平成30年4月〜平成31年3月までは、月額 16,340となっています。(被扶養配偶者がいる場合は、被扶養配偶者の国民年金の保険料 同額 もかかります。)